
iKKAの木原です。
今年湖北の方ではとても雪が降っています。皆さんの住んでいるエリアはどうですか?
寒い冬だからこそ、お家の快適さにつながる「暖かいお家」「快適健康な暮らし」についての考えを整理してみようと思います。
「暖かいお家」に住みたい!
「寒いお家」には住みたくない!
「快適健康な暮らし」をしたい!
という方に読んでもらえると嬉しいです。
「暖かいお家」、「快適健康な暮らし」とは何だろう?
外気温0度。冬の湖北エリアではよく見る数字です。
では、家に帰った時に室温が20度前後になっているとどう感じるでしょうか。外との温度差20度。
最初は暖かさを感じると思います。
次第に身体が室温に馴染んでくると、もっと暖かいほうが良いな、これ以上は暑いよなど、家族間で個人差が出てきます。
その時に行う行動の一つが、服の「着衣量」の差でカバーです。
こう考えると、暖かいお家は着衣量の差で変わるのか?というとそういう事ではないと思います。
では暖かくて快適なお家とはなんだろうと考えてみると、
私は「寒くない」というのが「暖かくて快適健康な暮らし」の最低ラインなのかなと思います。 もっというと、一番良いのは暑くも寒くもなくちょうど良い状態かなと思います。
寒くないと感じる室温は何度?
それでは寒くないと感じる室温は何度でしょうか。
これは体格や年齢、新陳代謝の量、健康具合等により個人でばらつきがありますし、
湿度や着衣量、身体に当たる気流も関係しています。
ここで考えたいのは、毎日の検温をしていると自分の体調具合が分かるように、
一定の室温になれば自分の体調や快適具合をコントロールできると言うことです。
ですので、快適健康な暮らしを目指す上では、ご自身の快適だと思う室温を知る必要があります。
私は室温が16度を切ると寒さを感じ、19℃がちょうど良いかなと感じます。
健康を保つ上で理想的なのは21℃以上、相対湿度は50%前後といわれています。
ご自分の寒さや暑さを感じる温度はどれくらいですか?
普段過ごすお部屋に温度計を置いて、寒いな、ちょっと暑いな、と思ったときの温度を気にしてみるといいかもしれませんね。

寒いお家と健康の関係性
WHO(世界保健機関)では冬の室内温度として18度を下回ると様々な疾患や転倒や怪我のリスクが高まると指摘しているそうです。
【住宅の温熱環境と健康の関連調査】

日本の住宅の寝室の多くは10度前後になっていて、夜中暖かな布団から出るだけで20℃もの温度差を感じているそうです。
暖かいリビングを出て、寒い脱衣所で服を脱ぎ、温かい浴槽に浸かる事も温度差がありますよね。
こうした急激な温度差で血圧は上下し、身体に与えるショックを「ヒートショック」と言います。
寒い時期のヒートショックは心臓や血管の疾患や、入浴中の事故が急増します。
「冷えは万病の元」と言いますが、「暖かいお家」「快適健康な暮らし」を考える上で重要な言葉です。
室温が低いままだと、身体は冷えて体力を奪われ、快適な睡眠にも繋がらず、快適・健康が遠のきます。
寒さからくるヒートショックを防ぐためには室内の暖かさを保つことが大切になってきます。
だからといって24時間全ての部屋の暖房器具をつけっぱなしにするというのは現実的ではないです。
それでは冬場に一定以上の暖かさを保つためにはどうすればよいのでしょうか。
冬でも暖かさを保つ快適なお家づくりのポイント
暖かいお家にする為の代表的なポイントは「断熱」と「気密」です。
- 断熱性能の強化をしていること(断熱性能)
- お家の密封性が優れていること(気密性)

この「断熱」と「気密」は切っても切り離せない関係です。
気密性が低いお家とは、お家に隙間が多いことを意味しています。
せっかく断熱性能を強化して暖めた室温を逃がさないようにしても、寒い隙間風のせいで寒いお家になってしまいますよね。
結果として、断熱性能は良いのに「寒い家」になってしまいます。
「気密」がしっかりとれていなければ断熱性能の良さを十分に発揮できないのです。
「断熱」を良くすると、快適にした室温を維持しやすくなります。
その為には断熱材の厚みを増やしたり、断熱材の種類や扉、窓のスペックを変更します。
しかし、断熱性能向上の為に断熱材の厚みや種類をグレードアップすると建築費用が上がります。
予算も考えないといけないので、どこまで性能を高めるのか検討していく必要もありますね。
熱エネルギー(熱源)を上手に取り入れる
断熱と気密の性能を高めることは、「暖かいお家」「快適健康な暮らし」にする為の重要な要素ですが、それだけでは効果を発揮できません。
「暖かいお家」「快適健康な暮らし」の実現には熱エネルギー(熱源)も必要となります。

どういうことかというと、「断熱」はお家の中の熱を外に逃がさないもので、断熱自体は熱を生み出すわけではありません。
「気密」は室内と外気の流出を防ぐもので、こちらも同じく熱を生み出しません。
つまり、冬の時期に暖かくて快適な空間を実現するには、断熱・気密性能を高めると同時に、
上手に太陽の力(パッシブ)や暖房器具を利用するという事を考える必要があります。
お家を計画する段階で、周辺環境の把握やお家の配置、窓の位置や大きさ、どのような方法でお家を暖かくするか等を具体的に計画できると良いですね。
「暖かいお家」「快適健康な暮らし」の考えのまとめ
今日は「暖かいお家」で「快適健康な暮らし」をするための考えを整理しました。
いかがでしたでしょうか?少しでも参考になれば嬉しいです。
最後に大きなポイントをまとめました。
- 暖かさの感じ方は人によって個人差がある
- 自分が寒いと感じる室温、快適だと感じる室環境を調べてみる
- 理想的な室温は21度以上、相対湿度は50%前後
- 「暖かいお家」の最低ラインの「寒くないお家」というものも考える
- 部屋がずっと寒いと健康被害のリスクが高まる
- 暖かさを保つお家にするには「断熱」と「気密」を高める
- 断熱と気密だけでは熱を生み出さないので熱エネルギー(パッシブ)を上手に取り入れる必要がある
「暖かいお家」で「快適健康な暮らし」のお家づくりを考えている方、これからお家づくりをされる方、
一緒にお家づくり楽しみましょう!