こんにちは。iKKAの高田です。
季節は春へ移り、大分温かくなってきましたね。
外へ出掛けて、のんびりと新鮮な空気を感じたい所です。
心地よいお家づくりを考える中で、
深呼吸が出来る空間というのは、やはり気持ちが良いなと思います。
電子機器や工業製品を上手く取り入れることでも可能ではありますが、
自然にあるものを効果的に使いたい方も多いのかと思います。
そこで今回は、
塗り壁材である漆喰と珪藻土について、まとめてみたいと思います。
漆喰と珪藻土の違いはどこにあるのでしょうか。
その違いの一つには素材の成分にあります。
漆喰は石灰石という岩石を原材料とし、
二酸化炭素と反応して自ら固まる性質があります。
水や壁に塗る為に糊やワラを混ぜて作られています。
一方、珪藻土は藻類の一種にあたる珪藻の殻が堆積した土が原材料で、粉末状になっています。
珪藻土は固まらない為、そのまま塗る事は出来ず、
副資材(固める素材)を混ぜ合わせて壁材にしています。
ここで、さらに自然素材にこだわるのであれば押さえておきたいポイントがあります。
漆喰を使用する場合は、
糊材に化学合成ボンドが使われず、天然の糊材を使用しているかどうかです。
珪藻土を使用する場合は、
副資材として配合する原料がどのようなものなのかを注意して確認する必要があります。
中でも天然の漆喰が配合されているのがおすすめとされています。
このことは次に示すそれぞれのメリットとデメリットを見て頂けると分かりやすいです。
【漆喰の主なメリット】
抗菌・消臭効果
漆喰は原材料が石灰石ですので、pH値が高くアルカリ成分が強い材料です。
そのためカビや細菌を分解してくれる性能があり、
匂いが気になる部屋に塗って頂くとより効果を実感して頂けると思います。
また、そのまま固まる性質なので耐久性もあり、外壁や浴室にも使えます。
お湯でふいて汚れを取ることも可能です。
【漆喰の主なデメリット】
ひび割れといった材料の性質があります。
そのため、専用の紙下地を施工することで割れを軽減することが出来ます。
また施工する手間がかかるため、壁紙に比べコストが割高となるといった部分があります。
ただ、初期費用は掛かりますが、耐久面ではビニールクロスよりも10倍近く高いとされておりますので、
ランニングコストも含めて考えると、コストパフォーマンスは良いと思います。
【珪藻土の主なメリット】
調湿効果
漆喰もビニールクロスに比べて湿気を10倍以上吸込む性質がありますが、
珪藻土は漆喰より1.2倍湿気を吸う力が大きいのが特徴です。
カラッとした空気感で過ごしやすいので、結露が多い部屋や窓のない部屋に使用するのがおすすめです。
【珪藻土の主なデメリット】
カビが生えやすいことやポロポロと壁が剥がれる性質があります。
このことは、副資材にアルカリ性と耐久性の高い漆喰を混ぜて改善することが出来ます。
また、コスト面では材料費は漆喰よりも高くなります。
iKKAでも
お家の内壁全てに塗り壁を施工させて頂いたお家があります。
こちらのお家では城壁しっくいを塗っています。落ち着いた陰影がとてもきれいです。
塗り方一つで壁の表情もそれぞれ違いますので、印象が変わりますね。
こちらのお家にはルナしっくいを施工させて頂きました。
ローラーの仕上げはムラのない上品な印象となりますね。
夏のジメジメした時期にオープンハウスをさせて頂いたお家でしたが、
日本独特の暑さが和らいでいるように感じました。
それぞれのメリットとデメリットをきちんと理解した上で、
お家づくりに取り入れて頂ければと思います。
呼吸する壁材や床材といった自然素材を使うことで
住まわれる人も自然と心地よい呼吸ができるのではないかと思います。