こんにちは、辻川です。
2020年から続くコロナの影響は終息に向かうどころか、ますます対応策が難しくなっている様にも感じます。ワクチン接種の遅れもありますが一刻も早く日常生活に戻れることを祈るばかりです。
最近、お客さまと話していると、少しお家に対する価値観が変わってきている様にも感じます。
特に感じるのは「お土地探し」における考え方。
ご来社されるお客さまの7割はお土地探しからですが、最近特に滋賀県の湖西エリアでのお土地探しが増えている印象を受けます。
下の図で、緑の路線周辺が「湖西エリア」、オレンジの路線周辺が「東海道本線(琵琶湖線)エリア」です。
それでは、なぜ滋賀県でも湖西エリアでのお土地探しが増えているのでしょうか?
滋賀県の土地での理想の暮らし
滋賀県での理想の暮らしといえば、
「大きな庭に広く開放感のあるリビング」
「車は2台駐車で出来れば来客用に更に1台」
「吹き抜けや、大きなウッドデッキ」
「休日は友人たちとBBQ」など
夢は広がりますね!
これらの条件を叶える理想のお土地のイメージは、
「駅徒歩15分以下」
「敷地50坪以上」
「景観が良い」
「隣家との間は広い」
「前道が広い」
「近くに公園がある」
「緑が豊富」
「買い物等の商業施設が近隣にある」
「学校が近い」
そして「価格1000万前後」。お土地の価格を抑えた分を、お家のこだわり部分に!
この様な感じではないでしょうか?
現在、滋賀県の人口増加率は関西一です。これはまだ暫く続くのではないかと言われています。
滋賀県の土地需要は大阪、京都からの移住が多く、そのため勤務先も大阪、京都であることが大半です。大阪、京都郊外のお土地を検討するよりも、滋賀県で利便性の高いエリアに移住する方が実は便利なのではないかという考え方に。
また、お土地の価格も大阪、京都に比べると格段に安く、自然の豊かさ、近隣環境等を考えると思い描いていた理想の暮らしが叶う事も滋賀県が人気の理由の一つと考えられます。
滋賀県、東海道本線(琵琶湖線)エリアの土地現状
先ほど申し上げた通り、滋賀県の土地需要は大阪、京都からの移住が多く、勤務先も大阪、京都であり、乗換いらずで通勤できることから、人気が高いのは東海道本線の大津駅~守山駅間です。
しかしこの区間は
「駅徒歩30分、敷地30~40坪で1500万~2000万。」
「15分~20分圏内では同じ坪数でも1800万~2500万。」
当初、滋賀県でイメージされていた計画を考えると、金額は高く、その割に土地も小さい。車2台駐車を考えると、庭は少しコンパクトになり、隣家との間も狭く、思い描いたお家とは少し離れている事が現状です。
またお土地にコストが掛かると、総予算からお家に掛けられるコストが少なくなります。
耐震性能、断熱性能、意匠性、やりたい事はたくさんあるが、何を優先すべきなのか?
判断が難しく、勉強すればする程、答えが見つからない状況になります。
このあたりが近年の滋賀県におけるお土地探しの難しさである様に思います。
このように、大津駅~守山駅間の東海道本線のお土地が高額になり過ぎた事が大きく影響し、湖西線エリアでの土地探しが増えていると思われます。
当初は大阪、京都への勤務を考え、滋賀県の東海道本線エリアであれば、大阪、京都郊外よりも利便性が高く、理想のお土地が利口な価格で手に入ると考えていたが、現状は
「駅徒歩30分、敷地40坪、価格1800万。」
理想の土地価格を1500万前後と考えると、坪数を更に小さくするか、徒歩40分圏内のお土地を探す事になります。
当初、利便性の良さから滋賀県を検討されていたはずが、徒歩30分以上、坪数30坪台、金額2000万円前後となると、本当にこれで良いのか?これが正解なのか?
そもそも、この条件なら大阪、京都で良いのではないか?
しかし、実際は大阪、京都は更に金額が高く、検討する事は更に難しい。
滋賀県、湖西線エリアでの土地探し
上記の考えから再認識され始めたのが湖西線エリアではないかと思います。
以前は山科駅での乗り換えの不便さから敬遠されるケースが多かったのですが、東海道本線であっても駅から徒歩30分以上となると、湖西線エリアの方が利便性は高いのではないかという考えに至ります。
そもそも湖西線エリアは山と琵琶湖の間が狭く、そこに湖西線が走る為、比較的駅近案件が多いのが特徴です。
大津京駅、堅田駅周辺は以前より価格は高めではありますが、唐崎駅、比叡山坂本駅、おごと温泉駅周辺は駅近であっても「敷地50坪、1500万前後」でまだまだ探せる状況です。
特に比叡山坂本駅エリアは京都、大阪への通勤圏では駅近1000万円台で探せる最後のエリアだと思われます。
滋賀県の湖西線エリア郊外のお土地探し
同じ湖西エリアの中でも本来は堅田駅までが人気でしたが、現在は小野駅~蓬莱駅までと少し郊外までエリアが延びています。
これはお土地の価格問題だけでなく、昨今の働き方改革や時短業務、リモート対応等の影響により、いわゆる「お家時間」が増え、お家で過ごす時間の大切さを改めて感じた事も影響している様に思います。
家族にとって本当に大切な事は何か?
自分達‘’らしく‘’過ごす為には何が必要なのか?
仕事が中心ではない考え方。
そこにリモートワーク等が増えた事により一気に動きだした様に感じます。
会社への出社回数が減るなら、思い切って郊外でも良いのではないか!
田舎に暮らすとは違う。
子育て、勤務、買い物等を考えると、そこまで思い切った事は難しい。
そこでエリアを少しだけ外す。
田舎暮らしは現実的ではないが、もう少しの郊外なら理想の暮らしが出来る。
真野駅~和邇駅周辺であれば50坪で1000万以下も検討できる。
まして少し駅から離れれば100坪1000万以下も十分に可能。
本来、描いていた理想の暮らし。
「緑に囲まれた暮らし」
「愛犬と暮らす」
「薪ストーブのある暮らし」
「子供が庭で遊べる暮らし」
「平屋住宅」
「琵琶湖を望む暮らし」
以前、お話をしていたお客さまの言葉で
「利便性を捨てれば、ほとんどの希望が手に入る」
と言われた事があります。私も改めて考えさせられる言葉でした。
田舎暮らしの様に極端な事は望んでいない、現実は利便性も大切。
その中で自分達 ‘’らしく‘’ 暮らす方法を皆様、考えられている様に感じます。