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家づくりお役立ちコラム

小さな家で豊かに暮らす。コンパクトな家づくりの考え方と実例集

小さな家の外観

iKKAの設計士、木原です。

今回は、「コンパクトな家」「小さな家」についてお話をしてみようと思います。

iKKAでも昔に比べて「小さな家」の建築が増えてきている印象です。小さくてコンパクトな家は増えていますが、ただ大きさ的に小さいだけというわけではなく、今の時代、人に合った、豊かに暮らす為のひとつのかたちなのだと感じています。

単純に面積が小さい家を作るだけでは暮らしにくくなってしまいますので、大切なのは、考え方と設計の工夫です。

小さな家をつくる上で設計士の視点から

・後悔しないために考えておきたいこと
・暮らしを大切にした設計の工夫
・間取り・動線・収納・素材選び

を具体的な実例を交えてご紹介したいと思います。

小さなお家の大きさとは?

お家の模型

まずはどの大きさから「小さな家」「コンパクトな家」と言うのでしょうか。

「小さな家」や「コンパクトな家」の明確な定義はありませんが、延床面積30坪を基準に大きさを区別するのが一般的な考えのようです。

実際に建物の申請や検査では延床100㎡を境に申請料が変わるところを考えると、30坪以下であると、小さい家になるというのは妥当な大きさかなと思います。

また、小さめのお土地に家を建てる際には、敷地形状、法規(建蔽率・容積率・斜線制限等)で制約が出る事もあります。

平屋にするか2階建てにするか、スキップフロアやロフトを採用するか、外部スペースを設けるのかでも変わってきますので、小さな家を建てる際には土地と建物の両方をよく検討して進めることが重要です。

滋賀県でも増えている小さな家づくり

滋賀県の風景

私達がメインでお家づくりをしている滋賀県は、びわ湖を始め沢山の自然を身近に感じられるのびのびした立地が魅力です。

そんな滋賀県には、大阪、京都からの移住を考えられて私達と一緒にお家づくりをするケースも増えてきました。

そのような都会から移住される方は、自然豊かな滋賀県の環境で、自然に触れあいながら、ゆったり、のんびりと、友人や家族と過ごす暮らしを求めておられるのかなぁと感じています。

そのような理想の暮らしを実現するため、お打合せをじっくりしていくと、お家の大きさは必ずしも大きい必要はなく、”本当に必要な事だけを煮詰めたコンパクトで小さなお家”を設計するといった流れになる事が多い印象があります。

滋賀は京阪神と比べると土地は広いケースが多く、坪単価もリーズナブルな場合が多いにも関わらず、です。

お家や豊かさへの価値観の変化

コンパクトな平屋で過ごす家族

この数年でお家に求める価値観が変化しているのを実感しています。
記憶に新しいですが、2020年以降の私たちの生活や経済は一変しました。
その時代の空気感や経済的な事情も合わさり、お家づくりのご要望やお家づくりの考え方の中に、「広くて開放感のある大きな家」というお家の「大きさ」を求めるのではなく、

「お家の居心地」「家族との距離感」「自然を感じる暮らし」の3点が比重の大きいお家づくりのご要望になっている気がします。

私たちは暮らしを豊かに、日々心穏やかに過ごすために、より本質的な部分を重視して選択する傾向にあるわけです。

「豊かさ」の概念というのも変わってきていて、沢山の物を所有する事によって得られる生活の豊かさを求め、沢山の物を所有する為の大きな家を作るというのは、今の時代に合っていないのかもしれません。

今は、インターネットやSNSによりたくさんの情報があり、気になったものは自分のタイムライン上に頻繁に現れ、レコメンドされ、パーソナライズされていきます。
物が多くなるというより、「愛着のある物の情報が増えていく時代」なのだと感じます。

もちろん、そこから購入し、所有しますがその数は多いわけではなく、自分の本当に気に入ったものに絞られているのではないでしょうか。

また、暮らしの中での「豊かさ」には、 暮らしの中で人と関わり、自然をもって過ぎゆく時間を感じ、ふとしたときにお家の心地の良さ(快適さ)を感じることも大切な要素だと考えています。

コンパクトで小さな家での豊かな時間

小さな家で後悔しないために考えておきたいこと

どのように充実した生活を送るかという本質的なものをしっかりと考えた結果、コンパクトで小さなお家が増えているというお話なのですが、コンパクトで小さなお家を建てる前に2つの事をしっかりと考えることが重要だと考えています。

1.まずは自身の生活を、未来まで考えること。

今の生活はもちろん、その先の数年、その後の未来を考えてみてください。
今不便だな、と思っていることも、10年、20年先、家族の生活パターンが変わったら?子供が巣立った後の暮らしは?老後はどんな暮らしにしたいのか?などなど。

もちろん全てが分かるわけではないので、絶対こうでないとというわけではなく、ある程度の余地を残し考えてみてください。

長い目で見ると、今だけ不便と感じていることや、無駄になるかも?というようなことも出てくるかと思います。

今の暮らしを向上させたい!と考える方が多いのですが、お家とは10年、20年、もっと先まで付き合っていくこととなります。長い目で見て本当に必要な要素を厳選していきましょう。

小さな家づくりは将来をイメージする事が大切

2.次に自身や家族がどのようなことに幸せや喜びを感じるかを考えてみてください。

私たちは何に喜びを感じ、不満を感じるか、どのような楽しみをもって週末を迎えたいかなど、家族や趣味のこと、あるいは自然との関わり方、自身がこれから楽しく過ごす未来を考えます。

どのように過ごしていければ、楽しく、わくわく過ごせたり、心が落ち着くのか。
具体的にピックアップできるといいですね!
暮らしの中で本当に大切にしたい時間やことを整理できると思います。

ここがないと、小さいだけのお家になってしまいます。

コンパクトで小さな家の憩いの場

暮らしを大切にした設計の工夫

iKKAの設計士が小さい家を建てるときに重視すること

iKKAは設計→工事→メンテナンスと一貫してお家づくりをサポートしているので、様々な年齢層の方のお家と暮らしに関わらせていただきました。
その経験を活かして、小さい家を建てる際にも大切にしたいと考えるのは、

「お家の居心地」「日常の動線」「家族との距離感」「自然を感じること」の4点です。

繋がりを感じるコンパクトハウス

具体的には、

・窓を使い自然や外部空間を上手に室内に取り込む工夫
・素材をバランスよく用いる
・無駄な廊下や行き来する動線を減らす
・家事動線を整える
・適切な場所に収納を確保する
・部屋の役割に応じて広さを調整する
・適度な家族間のプライバシーが確保される居場所を設ける

などがあげられます。

限られた延床面積の中で、日常の動線、収納の配置、採光や通風、外との繋がり、家族間の居場所などを整え、空間に”心理的なゆとり”をつくることで、狭さを感じさせない「暮らしやすく、居心地のよい小さな家」に近づいていきます。

外と繋がるコンパクトハウス

そういった、設計が大切にしている事+ご家族の暮らしの中で大切にしたい時間やことを掛け合わせる事で、愛着のあるご家族らしさのあるたったひとつのお家になっていきます。

小さい家を建てるメリットとデメリット

ここでは小さい家を建てる際のメリットとデメリットを比較し、どの点を設計で補えるかを考えていきたいと思います。

メリット

・建築費用・材料費を抑えやすい
・光熱費・建物メンテナンス費用が抑えられる
・お掃除面積が少ない
・コミュニケーションが取りやすく動線が短い

デメリット(設計の課題)

・収納不足になると散らかりやすい
・プライバシー空間の確保が難しい
・動線がぶつかりやすい
・生活の変化に対応しにくい

メリット解説:コストや掃除・メンテナンスがラクになる点

メリットのある小さい家

小さい家の最大の利点はランニングコストと手間を低く抑えられる点です。

暖房・冷房の対象空間が小さいことで電気代・ガス代が下がり、屋根や外壁の面積が小さいため、新築時や将来のメンテナンスコストも抑えられます。

掃除が短時間で済むため家事負担が軽くなり、結果として生活の質が向上するケースが多いです。

デメリット解説/不足しがちなポイント:収納・プライバシー・将来の変化

小さい家の収納と個室

反対に小さい家で不足しがちなのは十分な収納と個々のプライバシー空間の確保、将来の家族構成や生活変化に対応するための余地です。

収納が不足するとリビングが物であふれ、居住性が著しく低下しますし、子どもが成長した際の個室確保が難しくなる場合もあります。

また、動線設計をしっかり行わないと、家族の動きが重なってしまい生活がスムーズではなくなります。

しかし、このデメリットは前項の「後悔しないために考えておきたいこと」をしっかり考え、想像し、設計士と共有することで工夫によって軽減できる部分は多いです。

間取り・動線・収納・素材選び

具体的にどんな工夫ができるのか考えていきましょう。

間取り・動線で暮らしやすさを大切にする具体例

間取りと動線設計は生活のしやすさに直結します。コンパクトな設計では「近接性」と「視覚的なつながり」を意識し、家事と生活動作がスムーズに流れるように配置することがポイントです。

コンパクトでも心地よいLDK配置とリビング・キッチンの位置づけ

繋がりを持たせた小さな家のLDK

小さい家のLDKはゆるやかな繋がりを持たせることで広さを感じさせます。

オープンキッチンを採用して視線の抜けを確保しつつ、調理中の動線と配膳動線を短くする配置を設計すると家事動線がスムーズです。

ダイニングとリビングの兼用家具や可動収納で多様な使い方に対応できるようにしておくと暮らしの幅が広がります。

効率的な家事動線と廊下・階段のムダを減らす設計

小さな家の家事動線

家事効率を上げる基本は「直線的で無駄のない動線」と「作業エリアの集約」です。

例えばキッチン、洗面、ランドリースペースを近接させることで洗濯→干す→たたむ→仕舞う動作が短時間で完了します。 廊下は最小限に抑え、階段はコンパクトな形状を選ぶことで延床を有効活用できます。

平屋・スキップフロア・ロフトなどプラン別の選択肢と向き不向き

ロフトのある平屋のイメージ

平屋はバリアフリーで高齢者にも向く一方、必要な部屋数や空間の大きさで敷地が大きくなる場合があります。また、屋根や基礎が大きくなるとコストが増えることがあります。

スキップフロアのある家

スキップフロアは空間の立体的利用で視覚的広がりと機能分離を両立でき、ロフトは寝室や収納として有効ですが採光・換気の方法や法規上の扱いに配慮が必要です。

それぞれの手法は敷地条件とライフスタイルに応じて選ぶことが大切です。

収納・スペース確保のコツとデッドスペース活用アイデア

小さい家で、住んでからの満足度を左右するのが収納計画です。足りないスペースは置き家具や工夫で補えますが、設計段階で場所と容量、使い勝手を考えてお家づくりに組み込んでおきましょう。
ここでは具体的なデッドスペース活用法や収納のコツを紹介します。

階段下・廊下・天井裏などデッドスペースの有効活用法

デッドスペースは小さい家の強い味方です。

階段下は可動棚や引き出しを組み込んだ収納、廊下の壁面は吊り下げ収納や本棚、天井裏や床下は季節物の格納庫として活用すると実用性が高まります。

窓下ベンチ兼収納

また玄関のベンチ下を収納にする、掃き出し窓の下をベンチ兼収納にするなど、多機能化で面積を節約できます。

さらに、階段下は収納だけではなく、小さな書斎にすることで家族の居場所を増やせます。

機能的な収納プラン(サイズ・可動棚・家具の選び方)

キッチンの用途に合わせた収納スペース

収納は量だけでなく「取り出しやすさ」を重視して計画します。

奥行きと棚の高さを用途に合わせてつくり、可動棚で可変性を、箱やカゴなどで区切ると整理が楽になります。

家具は造作家具で壁にフィットさせるか、あらかじめお持ちの家具に合わせたスぺースをつくることで無駄な隙間を減らせます。

整理のコツと持ち物見直しで確保する実用的なスペース目安

整理されて使いやすい収納棚

実用的な目安としては、生活用品と衣類を含めて居住人数×収納容量+余裕を計画します。大きい収納は、スペースがある分、物が増えていく…という事も起こりやすく、小さい家ではあまり余裕を見過ぎるのも考えものです。

定期的な持ち物見直しや、整理整頓は小さな家での快適性維持に繋がります。
例えば、何か一つ増やす前に一つ見直すようにすると物が増えにくくなります。整理のコツは「戻す場所を決める」「頻度で分類する」「季節・冠婚葬祭の物は別管理する」ことです。すぐ見つからないからまた買ってしまった…なんてことも減らせそうですよね。

開放感を持たせて広さを感じさせる

面積が小さくても間取りや内装の工夫で開放感を作ることができます。 色・素材・照明・視線の抜けを意識することで心理的な広がりが生まれ、実際の床面積以上の快適さを感じる暮らしになります。

天井高・窓・視線の工夫で圧迫感を減らす

勾配天井で広がりのあるリビング

天井高を部分的に上げる、縦長窓で視線を伸ばす、視線の抜けを作る配置は解放感を生み出します。

例えばLDKの一部に勾配天井を設けたり、庭方向に大きな開口をとって視線を外に抜かせるだけで空間が広く感じられます。

また窓位置を工夫して自然光を深く取り込むことも重要です。

内装・素材・照明で開放的な空間づくり

内装に統一感を持たせて広く見える家

内装は統一感を持たせた色使いと素材選びで広がりを感じる空間になります。統一感があると空間を”ひとつながり”と認識しやすくなり、視線がスムーズに流れます。

床や天井を同系色でまとめ、アクセントは限定的にすることでまとまり感が出ます。ベースとなる木の色を軸に、明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)が近い色同士、または色の方向性(カジュアルや落ち着き感など)を揃えます。

また、照明を活用して奥行きを演出したり、複数の灯りを分散させて立体感をつくると空間が深く見えます。

ゆとりと機能性のバランス:配置・面積の目安

重要なのは面積そのものより『使える面積』を無駄なく設けることです。

通るだけの通路ではなく、本棚やウォークインクローゼット、デスクスペースを兼ねた機能性を持たせると、有効活用できます。

使い勝手を考えて動線や配置を計画し、必要となる幅を確保し、作業する場所であればその分の余裕を確保していきます。横の面積だけでなく、縦の広がりや外への繋がりでもゆとりを感じさせるスペースにすることが出来ます。

実例で見る、小さい家の豊かな暮らし

二人暮らしからご家族向けまで、どのお家も暮らしに合わせた丁度良いサイズ感の20~26坪のコンパクトハウスです。

二人暮らしの23坪の平屋

野洲市の23坪の平屋のリビング

雑木林を生かした中庭で、穏やかに暮らす23坪の平屋

雑木林の緑を身近に感じれるよう、プライベート感のある中庭を計画した、コの字型の平屋です。広々とした土間の玄関は、リビングとそのまま繋がるオープンなつくりに。

ダイニングテーブルは置かれず、カウンタースタイルにされ、その分リビングに広さを設けました。
勾配天井で広々としたリビングや庭へと気持ちよく視線が抜ける、のびやかな空間になりました。

南浦の家>>

ご家族4人の25坪のお家

25坪で豊かに暮らす小さな家

湖西の田園風景と暮らす、小さなお家

このお土地の魅力である、田園風景。リビングダイニングには風景へと広がる大きな窓を計画。春には桜並木も楽しめます。

階段の下にピッタリサイズの造作ソファをつくり、ご主人さまの憩いのスペースに。
畳スペースは、小さなお子様から大人まで、座り方を限定しないので可変性を持ちます。
居心地のよい窓台ベンチの下や側面にはちょっとした収納スペースを設けました。

滝ノ越の家>>

住宅地で豊かに暮らす26坪のお家

住宅地の26坪で居場所が沢山ある家

大きな勾配天井で、平屋のように繋がるお家

住宅地では隣家との兼ね合いや、外との繋がりを工夫することで、居心地のよいお家になります。

お子さまのおられる共働きご夫婦ということもあり、家事動線もコンパクトに計画しました。可変性も考慮して、寝室にもなる畳間や、キッチン作業台は移動できる家具にして広く使う事もできるように。
ご家族それぞれの居心地のよい居場所をたくさん設け、空や緑とのつながりが、心豊かな時間をもたらしてくれます。

秋羽の家>>

コンパクトで小さな家を注文住宅でつくることの大切さ

私たちは毎日の暮らしがいい時間を過ごせるよう、住まい手と対話をしてお家づくりをします。
ただコンパクトで小さいだけのお家ではなく、対話により考えられたコンパクトで小さなお家が良いですよね。

私たちiKKAは、ふんわりとした理想の暮らしへの想いを整理し、具体的にお家という形に作り上げるサポートをします。

そして、それは今だけでなく未来のことまでじっくり一緒に考えます。
そしてそれは一人一人全く違うはずです。 そうして一緒に作り上げたお家が注文住宅であって、iKKAでお家をつくることの良さだと思っています。

京都で建てたコンパクトハウス

お家づくりのそもそもの動機は何か皆さんご存知ですか?
調べてみると、圧倒的に多いのは家族が増えることによる生活の変化で検討されるのが多いので、お家づくりをする時期はとても忙しいときなのです。

だからこそ、大事なお家づくりが忙しさで中途半端にならないよう、iKKAがサポートしたいと思っています。

今日はコンパクトで暮らしやすい小さな家をつくるためのポイントをまとめましたが、いかがでしたでしょうか?少しでも参考になれば嬉しいです。

コンパクトで暮らしやすい小さな家のお家づくりを考えている方、これからお家づくりをされる方、iKKAと一緒にお家づくり楽しみましょう!

\お気軽にご相談ください/

二人暮らしの家づくり相談会


「二人暮らしの家づくり相談会」>>

小人数で暮らす家族の為の家づくり。
ご夫婦のみ
ご夫婦とペット
3人家族 などなど。丁度よく、豊かに暮らす家づくり。
iKKAでは、小人数で暮らすご家族のためのお家づくり相談会を行っております。