こんにちは。iKKAの藤崎です。
先日、お引渡しから1年を迎えた「池ノ宮の家」を訪ねてきました。
こちらに暮らすのは40代のご夫婦。もともとは大阪にお住まいでしたが、お子さまの成長を機に「これからは自分たちの暮らしに目を向けたい」と、自然豊かな滋賀県への移住を決意されました。

〝私が初めてこのお家を訪れたのは、ちょうど桜が満開の頃。目の前には桜並木や池、田畑や山が広がり、視界いっぱいに広がる美しい景色に心を奪われたのを今でも覚えています。〟

今はお子さま2人も巣立ち、高校生の息子さんとワンちゃんとの3人暮らし。
今回は、そんなご家族が紡ぐ豊かな日常を、たっぷりとご紹介したいと思います。

ゆったりとした住宅地に建つ平屋は、ご近所の方から「素敵なお家が建ったね」と温かい声を掛けてもらえることも多いそう。
育てた野菜を分けてもらったり、散歩の途中で立ち話をしたりと、今までになかったご近所付き合いも楽しんでおられるようです。

石畳のアプローチを進むと、庭木がアーチを描くように寄り添い、こちらを歓迎してくれているような温かさを感じました。

右手には、ご夫婦が大切に育てているお庭が広がり、アゲハチョウやモンシロチョウが美しく舞う姿が見られました。

「ここに咲く花やハーブは、私が好きなものを沢山植えてもらいました。育てていく中で、もちろん失敗もありますが、試行錯誤しながらお庭づくりを楽しんでいます。ゆくゆくは、もっと緑を増やして〝小さな森〟をつくりたいんです。」と楽しげに話してくださいました。

中に入ると、平屋の大空間が天井高くまで広がっています。
大きな窓からはやわらかな光が差し込み、植物はのびのびと育ち、外の自然とひとつながりになる心地の良い空間…。

壁にはお気に入りの絵や作家さんの作品、季節の枝木などが飾られ、心が安らぐ設えが随所に見られました。

「平屋にしたことで、家族とのつながりをより感じられるようになりました」とご夫婦。
ワンフロアの大きな空間の中に多彩な居場所があり、近すぎず遠すぎない距離感が心地よいそうです。

平屋の空間を活かし、天井高をぐんと上げて書斎スペースとして設けたロフト空間。
「在宅ワークをしていても、息子が帰ってきたらすぐに分かるし、“おかえり”と声を掛けられるので、ちょうどいい距離感なんです。ここから見える景色もすごく良くて、仕事をしながらふと心が癒される瞬間があります」とご主人さま。
この場所が一番のお気に入りなのだと教えてくださいました。

〝壁一面に広がる豊かな風景。まるで高台から眺めているようで、1階とはまた違った魅力があります。〟

「あとは、土間からデッキ、庭へとつながっていく感じが好きで、自然と外へ視線が向くんです。春、ダイニングからは、ちょうどお庭のミモザが見えるので、綺麗だなぁと思いながらいつもご飯を食べています。」
様々な場面で感じられる平屋の良さを、ご家族の暮らしと重ね合わせながらお話しいただけました。

大阪に暮らしていた頃は休日によく外出していたご夫婦も、今では庭で畑をしたり、一緒に料理やお菓子作りを楽しむ日々。
暮らし方も心の在り方も、少しずつ変わっていったそうです。

〝庭で採れたバジルを添えて完成したお昼の冷製パスタ。私たちの分まで作ってくださいました。〟

キッチンは、ご夫婦一緒にお料理をすることを想定し、広々とした幅を設け、それぞれで作業がしやすいようにセパレートタイプで計画していました。
奥さまの一番のお気に入り空間であるキッチンは、随所にこだわりが込められています。
背面にあしらわれた施釉タイルは、数多くのサンプルを取り寄せた中で出会えたもの。

飾り棚には、旅先で出会った雑貨や日常使いの調理器具が並びます。
すぐ手に取れるのも嬉しいポイントなんだそう。

大開口の窓辺に設けた土間は、植物を育てたり、冬越しの苗を置いたりできる多目的空間。土がついても掃除がしやすく、使い勝手が良いそうです。

「苗を育てるのは初心者にとっては難易度が高いそうですが、ここは陽当たりや風通しが良くてよく育つんです。育った苗は、ご近所さんにお裾分けをするのですが、その苗でできたお野菜を持ってきてくれたりもして(笑)」と奥さまが嬉しそうに話してくださいました。

デッキから芝生へとつながる庭は、家族のとっておきの場所。BBQを楽しんだり、ベンチで寛いだり、農作業に没頭したり。時間を忘れて思いきり好きなことに打ち込める、プライベートな外空間です。
「畑は最初、自分たちが食べる分だけでいいと思っていたのに、やり始めると本当に楽しくて。」
新たな趣味が生まれたと嬉しそうに語るご夫婦を見ると、こちらまで幸せな気持ちになりました。

〝お家の中と外を行き来しながら、とっても楽しそうに過ごしている愛犬。〟

この場所に移り住んでから、生活スタイルが良い意味で大きく変化したというご家族。
〝これからの暮らしを、まだまだ楽しんでいきたい〟という想いが、言葉や表情から自然と伝わってきました。
息子さんとの日々、そしてこれからのご夫婦の暮らしが、より豊かで実りある時間となることを願っています。
ありがとうございました。




