こんにちは。iKKAの藤崎です。
最近は、梅雨の蒸し暑い日が続いていますね。熱中症にもなりやすい季節ですので、水分補給や塩分をしっかりと取るように心がけて過ごしてくださいね。
さて、今回は子育て中の方やこれからお子さまが増えるかもしれない方に向けて、「子育てしやすいお家づくり」についての役立つ情報を準備しました。
「子どもがいるお家づくりで、何か工夫できることはあるのかな?」
「子どもがのびのびと過ごせるお家が理想!」
「家族みんなで家事を協力できるような間取りってなんだろう?」
そんな方に、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
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子育てしやすいお家づくりとは?
“子育てしやすいお家” とはどのようなお家でしょうか?
「子どもがのびのびと過ごせるようにしたい。」
「自然と家族の気配を感じられるようなリビングがいいな。」
そんな思いを話してくださる方が多いように感じます。
実際、子育てしやすいお家のかたちは、そのご家族の暮らし方やお子さまの性格によっても大きく異なります。iKKAのOBさまの事例から自分達にとって“こんな暮らしいいな”と思うポイントを見つけてみてくださいね。
それでは、「子育てしやすいお家づくり」の事例をご紹介していきます。
子どもを見守れる空間の繋がりを考える
例えば、キッチンで料理をしているときや何か作業をしているとき、ふと目をやった先にお子さまの姿が見えると安心ですよね。特に小さなお子さまの場合は、目を離した隙に動き回っていたり、どこにいるのかなと心配になるケースが多いと思います。
最近聞いた話では、「キッチンからスライドドアを開けた先にトイレがあると、子どもが怖がらずに1人で行けるようになった」という声もありました。子どもを見守りやすいつくりを意識すると、子どもたちとのコミュニケーションも増えそうですね。
【暮らしの提案1】 オープンキッチンで周りを見渡せるつくり
リビングとの間に壁がないキッチンを「オープンキッチン」と呼びます。
例えば、壁付けキッチンであったとしても、このお家のようにオープンなコの字型キッチンにすることで、リビングの方を向いて作業をすることができます。
また、対面キッチンと違い、リビング側に広いカウンターがあるので、家族みんなでお料理をしたり、勉強机として使ったり、使い勝手も広がります。
このお家にお住まいのA様は、「子どもの様子を見守りながら料理もできますし、娘は最近卵を割れるようになったので、踏み台に上ってお手伝いしてくれます。」と子どもとのコミュニケーションの場にもなっていると教えてくださいました。
【暮らしの提案2】リビングの側にスタディカウンターをつくる
リビングに居る家族の様子を感じながらも、宿題や勉強に集中できるスタディースペース。宿題をしているお子さまの様子を見守りながら、勉強のサポートをしてあげたり、時には大人が仕事をするスペースとして活用することもできますよ。
リビングの階段下を活用し、小上がり畳のスタディースペースを設けた「小松坂(こまつざか)の家」では、3人の娘さんが仲良く並んでお絵描きをしていました。
畳床だと、ごろりと寝転んだりもしやすいので、小さなお子様のお昼寝にもいいですね。
目の届く範囲で遊んだり、宿題をしたり、お昼寝をしていてくれると安心ですよね。
日々の生活に合わせた家事動線
子育てをしているご家族が特に大切に考えておられるのが日々の「家事動線」です。
共働き世帯が増えてきている中で、日々の家事をしている時間をいかに短くできるかが重要視されています。
「洗濯した後はすぐに干せて、収納まで繋がっているといいな」
「子どもも積極的に家事に参加してもらえると嬉しいな」
「料理ができたらすぐに運んでもらいたいな」
など、家事動線を考える際には、実際の暮らしをイメージしてみることが大切です。
日々の家事をストレスなくこなせるように、お家づくりの段階からしっかりと考えていきたいですね。
【暮らしの提案1】使い勝手の良いランドリールーム
脱衣室にランドリールームを設けた「水度(みと)の家」では、ミーレの洗濯機と乾燥機を隣同士に設え、洗った衣類をそのまま乾燥機に入れられるように計画をしました。
カウンターでは、たたむ、アイロンがけ、隣のファミリークローゼットへ収納という洗濯の家事がまとめてできます。
準備が大変なアイロンがけも、普段からカウンターにアイロンセットを置いていればさっとかけられるので、とても使い勝手がいいですよ。
こちらのお家では、洗面のすぐ横にランドリースペースを設け、アイロンをかけたり、洗濯物を畳んだりできるカウンターを設けています。カウンター上のバーにシャツをかけておけるので、作業中もカウンターを広々使うことができます。
【暮らしの提案2】お子さまが楽しくお手伝いができる仕掛けをつくる
高さ100センチほどのお子さま専用アーチドア。この扉の先にはファミリークローゼットへと繋がり、ぐるぐると回遊できるつくりになっています。
「子どもたちが自分の服をもって直すときに、楽しくお手伝いしてもらえるように」とご夫婦がお子さまに内緒でつくりました。ちょっとした工夫次第で、お子さまと一緒に楽しみながら家事ができるかもしれませんね。
【暮らしの提案3】平屋のような回遊動線をつくる
共働きのご夫婦がなるべく家事を時短にこなしたいという思いから、1階に水回りや寝室をまとめ、平屋のような動線で暮らせる「播原(はりはら)の家」。
「常に1階で家事ができるのでとても便利です。階段の上り下りもないので、老後も安心です。」
と今の暮らしはもちろん、ゆくゆくの暮らしも安心感があるとおっしゃっていました。また、段差をなくすことでルンバもスムーズに掃除が出来ているそうですよ。
ルンバが家中を回れるように、階段下に隙間を設けるアイデアも。
ルンバが戻っていく場所もリビングからは見えない場所に計画し、コンセントも設けています。
子どもが自主的に片づけやすい収納に
子育てをする家庭では、お子さま分の衣類や必要品が増えてくるので、収納スペースを充実させることが大切です。ただ最近は、子ども部屋の大きさをコンパクトにしたりするケースも。その場合は、ファミリークローゼットに家族の衣類をまとめたり、階段下や空いているスペースを活用した“アイデア収納”などが日々の暮らしに役立ちます。
【暮らしの提案1】リビングと繋がるファミリークローゼット
洗面所→ファミリークローゼット→リビングへと抜けられる「彩福(さいふく)の家」では、1階にまとめて収納場所を確保しました。
「実際暮らしてみると、洗濯後の家事動線が楽になったのと、娘が保育園に行く服を自分で準備するようになりました」と住まい手の方から教えて頂きました。
【暮らしの提案2】中二階スペースを活用した家族共有の収納
「琴見(ことみ)の家」では、中二階のスペースに造り付けの棚を設け、お子さまのランドセルや書類を収納できるように計画しました。収納としてはもちろん、家族の写真を飾ったり、共有している本を並べたり、飾り棚としても楽しむことが出来ますよ。
吹き抜け空間から繋がる二階のフリースペース。「神川(かみかわ)の家」では、家族共有の本棚を壁一面に設けました。お子さまが小さい間は、おもちゃを収納したり、お気に入りの植物を育てる場所としても楽しまれています。
【暮らしの提案3】並んで使えるシューズクローゼット
「滝ヶ鼻(たきがはな)の家」は、お子様3人とご夫婦の5人家族。朝や帰宅時に込み合う玄関をできるだけ広く使えるよう、壁で仕切らないシューズクローゼットに。壁一面に可動棚を設け、棚の高さや配置はアレンジ自在です。ロールスクリーンで目隠しもできるようにしました。
大きな鏡と手洗いも設けた、広々と使いやすい玄関スペースです。
可変性のある子ども部屋
将来お子さまが大きくなった時に備えて、子ども部屋をいくつ準備するべきか、悩んだことはありませんか?
私たちがよくご提案しているのは、初めはフリースペースとして広く部屋を設けておいて、2人の子ども部屋が必要になった場合は、間仕切り壁を設けることができるような形です。
しっかりと壁をつくらず、収納家具や可動式のパーテーションなどで緩やかに仕切ることもできるので、色々なパターンに合わせられるように考えたいですね。
【暮らしの提案1】2階の子ども部屋をフリースペースに
お子さまが小さい間は子ども部屋として仕切らず、2階をお子さまの遊び場とした「小松坂(こまつさか)の家」。
子どもたちにとっては、この場所がとってもお気に入りのようで、お母さんと一緒に楽しそうに遊ばれていました。
くつろぐリビングと遊ぶスペースを分けられると、気兼ねなくおもちゃを広げたり、走り回ったり、のびのびと過ごすことができますね。
「明涼(めいりょう)の家」でも同様に、2階をフリースペースにしています。
こちらのお家では、1階と2階が吹き抜けで繋がっているので、家族の声が届きやすくて安心ですね。
遊び場&勉強スペースは共有のスペースとして設けて、寝る場所は別にコンパクトな個室を設けています。
【暮らしの提案2】1階の畳コーナーを寝室に
子育てしやすいお家づくりを考えていく際には、「畳スペース」があると便利です。
お子さまが小さい間は遊び場として活用できたり、お昼寝場所としても便利に使えます。扉を付けていれば、将来ご夫婦の寝室としても使いやすくなるので、子どもが巣立った後は、1階のみで生活ができるようになりますよ。
家族の変化に合わせて暮らしの動線を変えられると、お家の間取りにも幅が生まれてくれますね。
まとめ
いかがでしょうか?今回は、子育てしやすいお家づくりのポイントについてご紹介させていただきました。子供の成長に合わせて、暮らし方はどんどん変わっていきます。“今もこれからも家族の暮らしに寄り添えるお家”であることが大切です。
10年20年先、家族の生活パターンが変わったら?子どもが巣立った後はどんな暮らしを?などなど、今目の前の暮らしだけでなく、長い目で見て、本当に必要な要素を一つずつ厳選してみてくださいね。ぜひ今回のコラムを通して、家族みんなが暮らしやすいお家づくりについて、考えるきっかけになると嬉しいです!