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家づくりお役立ちコラム

共働き家族に寄り添った間取りの考え方

共働き夫婦の家事楽間取り

こんにちは、iKKAの小林です。

お打ち合わせをしていて、家事や子育て、仕事、趣味と毎日充実して忙しい方が多く、

お家づくりをする中でも、日常生活の忙しさを解消するために少しでも家事を楽にできる間取りにしたいとのご要望をいただきます。

特に夫婦共働きのお施主さまからは時短につながる家事動線などのお話しをいただくことが増えてきています。

内閣府の調査によると、共働き世帯は年々増加しており、全体の6割以上を占めるようになってきています。

共働き夫婦の割合
※内閣府「男女共同参画白書(概要版) 平成29年版(2017年)」より

今回は「共働き家族」や「ご夫婦で家事を分担される方」に向けた、間取りの工夫などについてお話しさせていただきます。

共働き家族の特徴

最近の共働き家族の特徴として、先にお家に帰ってきた方が家事をするルールを設けられていることが多いようです。

そのため、キッチンや洗面、ランドリーなどの使い勝手を特定の一人だけに合わせて考えるのではなく、家族のみんなが使いやすいようにしておくことが大切になります。

特にご夫婦で体格差がある場合は使い勝手が異なってくるため、サイズ・寸法関係をしっかり確認することが大切です。

共働き夫婦とは

家事動線の中心となるキッチン

まずはキッチンです。

キッチンは朝、昼、夜と一日3回使うことがあるため、家事動線の中心となってきます。

今回はキッチンの間取りとして、最近ご要望を多くいただくリビング、ダイニングとのつながりを感じることのできる「対面式キッチン」を例として考えたいと思います。

キッチンのポイントとしては大きく2つあります。

1つ目のポイントが「2方向動線」です。

キッチンからリビング・ダイニングに行く通り道(動線)とは別に、 パントリーなどを通って洗面室などの水廻りに直接行き来ができる回遊動線を設ける考え方です。

共働き夫婦の家事楽間取りの2方向動線

共働き家族の方に特に多いのですが、

キッチンの近くに水廻りを設けて、直接行き来ができる動線を設けることで、料理をしながら同時に洗濯や掃除を行なうことができます。

日々の生活の中で少しでも家事の時間を短くしたい方からのご要望が多いです。

2つ目のポイントとしては、

キッチンで料理をするのが誰かをしっかり話し合っておくことです。

少し前までであればキッチンに立つのは奥さまだけということが多かったですが、最近では先に帰宅した方が料理をしたり、ご夫婦二人でいっしょに料理をされる方も増えてきています。

そこで重要になるのが、キッチン廻りのサイズ(寸法)の確認です。

対面式キッチンの場合、キッチン背面に食器、家電の収納スペースがくることが多くなります。

料理をするのが一人だけの場合、キッチンとキッチン背面収納の距離は90cm程度がおススメです。

共働き夫婦の家事楽間取りのキッチンの幅

この距離であれば料理をしながら振り向けば収納にすぐ手が届き、移動する手間を省くことができます。

これより広くしていくと、振り向いた後に一歩移動する必要がでてきます。

逆にこれ以上狭くしていくと、収納扉を開けるときにスペースが窮屈になったりします。

料理などの家事を2人でいっしょにする場合は、キッチンとキッチン背面収納の距離は110cm程度がおススメです。

すれ違うときにもぶつからずに二人でゆったりと料理や家事をすることができます。

共働き夫婦の家事楽間取りの2人で立つキッチン

また、キッチンで見落としがちなのがレンジフードの高さです。

キッチン天板の高さは85cmで選ばれることが多く、

そこからレンジフードを消防法によって80cm以上離す必要があります。

そのため、レンジフードの下端の高さは165cmとなり、 女性の方であればちょうどいいぐらいの高さになります。

共働き夫婦の家事楽間取りのレンジフードの高さ

ただご主人も料理や家事をされる場合は、頭をぶつけやすい高さになってくるため要注意です。

間取りの打合せのときには高さ関係を見落としやすいため、料理をする人が誰かをしっかり確認して、高さを確認しておくことが大切です。

家事の鍵となる水廻り

洗面などの水廻りの中で、高さ関係が大切になってくる場所としては物干しスペースがあります。

共働き夫婦の家事楽間取りの室内干し

共働き家族の場合、平日の仕事に出ているときは「室内干し」をして、休日の天気が良い日には「外干し」と使い分けをされる方が多いです。

物干し用のハンガーパイプの高さは、洗濯を干す人の手の届く範囲となるため、身長差による個人差が出やすく、 170~190cmぐらいとなります。

共働き夫婦の家事楽間取りの物干しの高さ

レンジフードとは逆で、背の低い人に合わせて決めることになります。

間取りとしては、室内干しスペースから外干しスペースに出られるようにすることが多いため、出入りするときにハンガーパイプが上背のある人の邪魔にならないかも確認しておきたいです。

物干しは、家事の中でも特に時間がかかります。

そこで時短をしたい共働き家族からご要望が増えているのが、 ガス衣類乾燥機の「乾太くん」です。

共働き夫婦の家事楽間取りのガス衣類乾燥機

ガス乾燥機の最大のメリットはスピード乾燥です。5kg程度の洗濯物であれば、1時間弱で乾かすことができます。

一日2回は洗濯機を回したいというご家庭も多く、2回目の洗濯をしている間に、1回目分の乾燥をすることができます。

オール電化をご希望される場合は電気乾燥機もあるため、一度、検討してみてください。

乾燥機を使うと時短だけでなく、物干しスペースをコンパクトにできるため、そのスペース分をLDKなどの空間にまわすことができます。

生活スタイルに合わせた寝室

そして、共働き家族の中で大きな違いがでやすいのが寝室です。

ご夫婦で生活する時間帯が同じ場合は、ベッドをダブルサイズからクイーンサイズ程度のベッドを1つ配置されることが多いです。

寝室は寝るだけの空間と考えられる方が増えており、4.5帖程度のサイズに抑えて、LDKなどの家族で過ごす空間を少しでも大きくしたいとのご要望をいただきます。

共働き夫婦の家事楽間取りの寝室

ご夫婦で生活する時間帯が異なる場合は、生活スタイルに合わせて間取りをしっかり検討しておく必要があります。

就寝、起床の時間差がある場合はベッドを別々にしておき、相手の睡眠を邪魔しないようにしたいとのご要望をいただきます。

共働き夫婦の家事楽間取りの寝室と収納

収納については、寝室側から使うクローゼットタイプではなく、寝室に隣接してウォークインクローゼット(WIC)を設けておき、音や光を気にせずにつかえるようにしておくと便利です。

共働き夫婦の家事楽間取りのウォークインクローゼット

従来の考え方や経験だけをもとにしてお家づくりをするのではなく、今お住まいの家事動線や使い勝手、サイズ感などをしっかり確認して、良い点、悪い点をきちんと考えることが大切です。

新しいお家での新しい暮らしをイメージしながら、お家づくりを楽しんでもらえると嬉しいです。