こんにちは。iKKAの藤崎です。
少しずつ暖かくなってきた、春のとある日。お引渡しから4年目になるOBさまのお家にお伺いました。
高台の角地に建つ「里実の家」。見下ろすと、満開の桜が一面に広がり、住宅地とは思えないほど自然豊かな環境に囲まれています。

「家族みんなが大好きなお家です。前に子どもが家の絵を描いていたこともありました。外に出掛けなくても家に居るだけで満足できるんです。」と奥さま。
お引渡しのときよりも、ぐっと魅力を増したお家からは、暮らしを楽しむご家族の様子が自然と伝わってきました。

年月とともに育った庭木や、味わいを増した銅のポストなどが、アプローチに深みを感じられます。

玄関扉を開けると、奥まで土間空間が続いている「里実の家」。
お家の計画当初、ご主人さまのワークスペースや、趣味の楽器演奏、観葉植物を育てる場所が欲しいなとお話をいただき、ご提案させていただいた「玄関兼リビング土間スペース」。
「玄関って、靴の脱ぎ履き以外にもやることが沢山あると思ってて。朝の支度や身だしなみを整えたり、ご近所さんと少し話をしたり…。この広い土間スペースは自分たちの暮らしに合っていてすごく気に入っています。」とご主人さま。
この場所が、暮らしのいろんな場面を受け止める〝余白〟になっているんだなと感じました。

リビングと緩くカーテンで仕切った、ご主人さまの在宅ワークスペースは、家族の気配を感じながらも、しっかりと集中できる居場所。趣味の幅もぐんと広がられたそうです。

ふと窓の外に視線を向けると、満開の桜が。
自然の癒しがすぐ側にあると、仕事や読書、どんな時も心が和みます–

以前の賃貸の住まいでは、好きな観葉植物を沢山育てることは難しかったそうですが、
このお家では、天井に吊り下げたり、窓辺で育てたり、思いのままに育てられるように。
DIYで植物棚やギター掛け、子ども達の本棚をつくったり、一つのスペースだけで何倍も楽しむ時間が増えていると、教えていただきました。

“水彩絵の具で汚れを気にせずお絵描きをすることも。土間スペースは内と外の中間領域のように活用しているそう。”

“ご主人お手製の本棚。子ども達のお気に入りのおもちゃや絵本を収納されています。”

土間スペースの隣は、リビング、ダイニング、水回りと全てひとつながりに繋がっています。
「もともと、平屋暮らしに憧れていて。今のお家では回遊動線を使って子ども達が走り回っていて、家族みんなでのびのび過ごせています。」と奥さま。


「平屋暮らしがしたい」という思いの中には、単に平屋に住みたいというのではなく、
・家族とのコミュニケーションを大切にしたい
・空間同士の繋がりが欲しい
・内と外が繋がる暮らしがしたい
このような、暮らしのイメージを沢山されているのだと思います。 お部屋の数などを考慮し二階建てで計画した「里実の家」ですが、まるで平屋のような理想の暮らしが実現されていることに、嬉しい驚きを感じました。

「満開の桜を眺めながらお昼ごはんを外で食べたり、夜は縁側でビールを飲むのが至福のひとときです。鳥の声も良く聞こえて、子ども達と一緒に鳥の図鑑を見ながらよく話しているよね。」とご夫婦。
自然と共にある豊かな暮らし。子ども達もきっとこの場所が〝ふるさと〟と呼べる場所になるのだろうなぁ…と温かな気持ちになりました。

広いお庭を活かして、畑づくりにも挑戦されていました。
「初年度は張り切りすぎて、沢山のお野菜ができたんですよ。ご近所さんに配ったりして、今までにはない経験ができて嬉しかったです。」と奥さま。
新しいことへの挑戦は、気持ちを少し前向きにしてくれたり、暮らしに小さな活力をくれたりします。
試行錯誤しながら、何かに向き合う時間は、きっと心の奥深い部分に残り続けるものだと思います。

「まだまだ新鮮な気持ちで家づくりを楽しんでいます。」
そうお話しくださった住まい手さまの言葉に、暮らしは、住まい手の手で豊かに広がり続けるのだと、改めて感じさせられました。
住まい手さまの“らしさ”を存分に引き出し、
そこからさらに育てていける—
そんな家づくりを、これからも大切にしていきたいと思います。
ありがとうございました。