京都市内、景観に規制のある地域での7住戸の集合住宅。

「ネストⅡ」は周辺の町並みに考慮した、軒の張り出した屋根と左官仕上げの門型の外壁が特徴です。

正面のアプローチは、訪れた人を非日常の空間へと誘うやすらぎの場所。

ラインを刻んだ玄昌石と、ランダムに配した黒陶タイルが落ち着いた雰囲気を生み出しています。

目線を上げると、元々そこにあった蔵の梁を丁寧に磨き飾ったチョウナ梁。

その先の吹抜けというピクチャーウィンドウに切り取られた青空が、明るい光を建物中心に落としてくれます。

各住戸のプライバシーを守りながらも、大きな窓や吹抜けを通して光や風を存分に取り込む、過ごしやすく気持ちのいい住空間。

街に対して優しい表情のこの集合住宅は、これから住まう人や町の記憶の一部となっていってくれることでしょう。